apron2019’s diary 

誰もが来やすいカフェを作ることにしました。一般社団法人エプロンのブログ

母は、私を覚えていたのだろうと確信して…涙した夜。

NHKスペシャル

を観ました。

以下番組紹介より引用します。

 

昨年亡くなった母と重なり

胸がつまるような場面が多かったのですが、

娘として、脳科学者として困惑しながらも

お母様を理解しようと

懸命に向き合う姿と

苛立ちながら、不安になりながらも

毎日を一生懸命に生きる姿が印象的でした。

 

認知症になっても

何もわからなくなるわけではありません。

でも、本人も周りも

今までと何だか違う自分や相手に戸惑い

イライラする毎日が続きます。

母と過ごした私もそうでした。

 

でも、デイサービスで

ご利用者様と接するうちに

だんだんと…

認知症の本人にも

「気持ち」があること。

それをあらわす方法がわからなくなっていること。

表面にでている行動の裏に

どんな気持ちがあるのか

読みとっていけば

お互いに少しずつ過ごしやすくなることが

わかってきました。

 

例えば、母が食事中座らずにウロウロ歩き、

座るように言うと怒ったり、

体に触れると手を強く払ったり

時には叩かれたりしていました。

でも、その裏には

便秘でお腹が苦しかったり

便意がありトイレに行きたい

サインだったりしました。

 

徘徊と言われる行動も

結局は、母の中では

早く帰ってての前の娘ではなく

母の中の小さくて守りたい娘や

他界した父でなく

母の中の父のために

ご飯を作ってあげなくちゃと

家をでようとしていたり、

男の方なら

仕事に行かなくちゃと

思い立ち出かけているだけなのです。

 

それが理解できれば

応対にも余裕ができるし

かける言葉も変わり

お互いに少し穏やかに過ごせるのです。

 

もちろん、長い時間一緒の家族は

わかっていてもイライラしたり

大きな声をだしてしまうこともあると思います。

 

ただ、そこのことを

意識するかしないかでは

大きな差が出てくるのではないかなぁと

感じます。

 

番組の最後の方で

娘の名を呼ばなくなっていたお母様が

いつもの散歩道で連れ立ち歩く親子をみて

ふと、娘の名を呼んだ場面に涙が出ました。

 

亡くなる数日前に

母と会った時に

私を見つめる目や

妹たちに会った時に

声を出そうとしていた姿を思い出し

母は忘れていたわけではなかったのではないかと

感じたことは

間違いではなかったと感じたから。

 

介護中いろいろなことが

起こると思います。

でも、誰かと話したり

すこしだけでも知識があるだけで

同じことが起こっても

捉え方がかわります。

捉え方が変われば

行動も変わり、関係も変わります。

認知症が治ることはないのかもしれませんが

困ることが減ります。

そうすれば、お互いのイライラがへり

穏やかな時間がふえます。

 

介護される方も

介護する方も

ラクに過ごせる時間を増やして

自分のことを大切に過ごせるように

していきたい。

私自身も、そう過ごしていきたいと

思います。

 

エプロンでは、今後も

そのための知識をお伝えしたり

お話しする場所を作っていきます。

 

まずは

1月28日(土)

10:30からは

介護講座

介護は突然やってくる

14:00からは

オレンジカフェを

開催します。

 

恩蔵絢子さんの著書

脳科学者の母が、認知症になる。」

も店頭に置いておきますので

ご自由にお読みください。